令和6年度八重山地区 臨時的任用教員募集中|自然豊かな島で子どもたちのために働きませんか?

八重山地区は、石垣市、竹富町、与那国町の1市2町から成る地区です。珊瑚礁の海、亜熱帯の森に囲まれた自然豊かな環境のもと、小学校23校、中学校9校、小中学校11校の合計43校(※令和5年4月現在の数)が、それぞれ特色ある教育活動を展開しています。
そんな八重山地区の小学校及び中学校で令和6年度より働ける方を募集しています。

募集概要

募集職種:小学校教諭、中学校教諭、養護教諭(いずれも臨時的任用職員)
勤 務 地:八重山管内小中学校
勤務期間:令和6年4月1日~  (任期は状況により異なります)
教員宿舎:有り(石垣市及び竹富町内小中学校の一部を除く)

本記事に興味をもった方は

詳細は沖縄県教育庁八重山教育事務所へお問い合わせいただくか、登録サイトより臨時的任用職員の登録をしてください。

お問い合わせ先

沖縄県教育庁八重山教育事務所(代表)

電話番号:0980-82-3622

先輩移住者インタビュー【動画】:石垣島に家族で移住し、さまざまな仕事や友人との繋がりやを通じて地域との関わりを楽しむ 小篠美登里さん

25年前から旅行でたびたび訪れていた沖縄。家族の体調不良をきっかけに思い切って石垣島に移住した小篠さんは、持ち前のバイタリティで仕事や友達を増やしながら、石垣島での生活を家族とともに楽しんでいます。そんな小篠さんに、移住時の仕事や部屋の探し方、現在の生活の様子、これからの目標などをお聞きしました。

【移住編】移住のきっかけ、移住するための情報収集などについてお伺いしました。

【生活編】石垣島でのすごし方、仕事、生活環境、島ぐらしのコツなどについてお伺いしました。

【感想編】移住して驚いたこと、良かったこと、困ったこと、石垣島の魅力などについてお伺いしました。

先輩移住者インタビュー【動画】:特技を活かしながら、友人たちと石垣島の豊かな生活を楽しむ 守田光輝さん

モンゴル音楽の演奏家として全国を舞台に活躍していた守田光輝さんは、バイクに楽器とキャンプ道具だけを積み、船で大阪から石垣島に渡ってきました。それから20年、得意の音楽や料理も活かしながら、島の友人たちとの豊かな生活を楽しんでいます。そんな守田さんに、移住のポイントをじっくりお聞きしました。

【移住編】移住のきっかけ、移住するための情報収集などについてお伺いしました。

【生活編】石垣島でのすごし方、仕事、生活環境、島ぐらしのコツなどについてお伺いしました。

【感想編】移住して驚いたこと、良かったこと、困ったこと、石垣島の魅力などについてお伺いしました。

先輩2地域居住者インタビュー: 石垣島での日々の暮らしが創作活動をさらに豊かに 劇作家 棚瀬美幸さん

大阪で劇作家・演出家として活躍しながら石垣島で子育てをする棚瀬美幸さん。2地域居住を決めたきっかけや離島で暮らすメリット、2地域居住の生活の様子などを伺いました。

先輩2地域移住者プロフィール

名前:棚瀬美幸(たなせみゆき)さん
職業:劇作家・演出家
出身地:愛知県名古屋市
2地域居住開始時期:2020年
2地域居住場所:石垣市・大阪府

ーーー 棚瀬さんは石垣島と大阪府という2つの地域で生活されていますが、なぜ、この生活を始めたのでしょうか?

2地域での生活を始めたきっかけは、家族からの強い希望です。もともと家族で大阪に住んでいたのですが、以前から「いつか沖縄に移住したい」と言われていました。石垣島には2014年から毎年遊びに来ていて、そのうち「沖縄のどこか」と漠然としていた移住先が「石垣島」になり、さらに移住を熱望してくるようになったんです。

ただ、私は大阪で演劇の仕事をしていたこともあり、すべてを手放して石垣島に移住するのはハードルが高いと感じていたので、断り続けていました。

ーーー 仕事も含めて、安定した生活基盤を手放すのは勇気がいることだと思います。高いと感じていたハードルを乗り越えた際の決め手は何でしたか?

毎年旅行で石垣島に通ううちに、あるご家族と現地で仲良くなったんです。そのタイミングで、ご家族の近所に譲っていただける家が見つかりました。また、その家がある地域が子育てにとても良い環境であったのも、移住を決断する大きな決め手となりました。

また、演劇人として考えた時に、都会で生活する中で描く作品と島暮らしをしながら描く作品とでは、その内容が大きく違ってくるのではないかという予感もありました。そして、今の自分には刺激的な変化が必要かもしれないと思えたことで、高く感じていたハードルを越えられたのだと思います。

ーーー 子育てに向いている環境に巡り会えたのと、演劇人としての前向きな心境の変化が移住を決める後押しになったのですね。そして2地域居住という生活スタイルを選ばれたわけですが、実際にはどのように住み分けていますか?

住民票を石垣市に移しているので、基本的に生活のメインは石垣島です。ただ、演劇の仕事は石垣では少ないため、仕事のメインは大阪となります。だいたい3〜4か月に一度のペースで大阪に行ってますね。創作などで忙しい時期は、10日間ごとに大阪と石垣を往復していたこともありました。大阪には移住前に住んでいた家がそのままあるので、そこに滞在しています。

ーーー 住み慣れた家があると、滞在中も仕事に集中できそうですね。仕事は大阪、プライベートは石垣、と完全に分けて生活しているのでしょうか?

仕事のメインは大阪とはいえ、年に1度は石垣島でも新作を創って上演しているんですよ。劇作の手法には、出演者の実体験を描く「ドキュメント」と、創作である「フィクション」が融合した「モキュメント」という手法があります。移住してからの2作品については、出演者を石垣在住の方のみにして各出演者の経歴を織りまぜ、石垣島で生きること、石垣島が持つ力、をテーマに創作しました。出演者へのあて書き(※)が好きなんです。人との新しい出会いが作品の世界観を広げる感じがして、とても楽しいですよ。

※出演者に合わせて役を設定し、セリフを書くこと。

南船北馬 石垣島公演「ばがーすまぬばーぬ物語〜ここがワタシの島〜」

ーーー 棚瀬さんを通して石垣で生まれる作品があるなんて素敵ですね! 実際に仕事と子育てを両立させながら2地域で生活するのは大変なように思うのですが、石垣島で暮らすメリットは何だと思いますか?

なんといっても、子育てする環境がとても良いことだと思います。大阪で子育てをしていた時のように、息の詰まる感覚が石垣では一切ありません。大阪に比べると、確かに石垣には塾や習い事の選択肢は少ないです。ただ、少人数の学校に通っているので、学校の先生との距離が近くに感じられるのが嬉しいですね。住んでいる集落も子どもに優しいですし、見守られながら子育てしています。

今住んでいる地域には、都会のようにゲームセンターやコンビニなど、子どもが簡単にお金を使えてしまう店はありません。あるのは海や山、川などの自然だけで、子どもがのびのびと生活できる環境です。

ーーー 子育てにおいて、周りの環境は特に重要ですよね。大人の目線からみて、石垣島の自然に囲まれた生活はいかがでしょうか?

大人にとっても、資本主義から距離をおいて生活できる環境は都会では手に入らないものなので、ありがたく感じます。

仕事で執筆に行き詰まった時は、いつも海へ散歩に出かけています。誰もいない砂浜を波や鳥、飛行機を眺めながら歩いていると、フッと作品の展望が開ける時があるんですよ。

あとは、石垣は離島の中でも移動しやすいほうだと思います。石垣は大阪との直行便がありLCCも運航しているので、移動費も比較的安く済みます。東京から大阪まで新幹線で移動するのとほぼ同じ値段なのも助かっています。

ーーー 反対に、苦労した経験はありますか?

移動の話だと、他地域に行くには必ず飛行機に乗る必要があります。台風などで飛行機が飛ばない時は石垣から出られません。また、飛行機の時間が観光客を意識した設定になっているせいか、大阪に行く際は到着が遅く、石垣島に帰ってくる際は早い時間になってしまいます。
飛行機でいえば、家や職場と空港の距離も重要ですね。石垣では家と空港の距離が近いので便利なのですが、石垣から直行便が飛んでいる関西国際空港は市街地から離れているので、時間もお金も掛かってしまい不便に感じます。

あとは、子どもを家に置いて泊りがけで仕事に行くため、家族や周囲の協力が不可欠になってきます。石垣には親戚がおらず身内に預けられないので、子どもの世話をお願いするサポート先を探すことから始めなければなりません。幸いにも今は友人がサポートしてくれています。小さな子どもとの2地域居住は、子どもの環境をどう守るかが重要になると思います。

ーーー 生活のメインである石垣島では、日々をどのようなサイクルで過ごしていますか?

ふだんは朝、子どもを学校へ送り出して、その後家事をこなします。そして仕事をして、子どもが帰宅してからは家族と過ごす時間です。夜は、原稿を執筆してから就寝しています。

公演がある時期は稽古や台本執筆があるので、石垣にいても仕事の割合が多くなりますね。

ーーー 大阪では、やはり仕事中心の生活サイクルですか?

はい。大阪では演劇の現場で稽古したり住居兼事務所で仕事したりと、仕事中心の生活サイクルです。あとは、友人との食事を楽しむこともあります。

ーーー 家族と仕事、2つの生活サイクルで過ごしていく中で、今までと生活習慣が変わったことはありますか?

そうですね、より丁寧に生きてみたい、と思うようになりました。この生活を始める前まではストレス解消のために買い物をしていたのですが、必要最低限のものだけ買うように心がけるようになりました。今では、なるべく物を増やさないようにしています。たとえば、生ごみはコンポストで分解していますし、ゴミになったものは分別して、できる限り再利用しています。ゴミを出す量を減らし、必要以上に欲しがる気持ちにセーブをかける生活になりました。

ーーー リサイクルやゴミを出さない生活は、石垣の豊かな自然を守るためにも良いことですね。生活習慣以外にも何か変化はありましたか?

自分の生活を改めて見つめ直せることに、ありがたみを感じるようになりました。他人とではなく、自分の中に比較対象があることが大切だと思っています。

便利な都会暮らしをしているとその便利さが当たり前となり、享受できて当然、という意識が生まれてしまいます。その点、石垣での暮らしは私が北部に住んでいることもあって、不便なことが多いです。ただ、そのおかげで便利さのせいで見失っていた、生きるうえでの重要なことを感じさせてもらっています。何が重要かは人によって違ってくると思うのですが、私にとっては、都会暮らしだけでは見つけられなかったものだと考えています。

ーーー 貴重なお話をありがとうございました。最後に、2地域居住を検討している方へのメッセージをお願いします。

2地域居住といっても、どちらかが生活のメインになってきますし、住民票も1つに決めなければなりません。新しく住む地域に拠点を置き、今いる場所とも行き来するという考え方が、一番現実的ではないかと思います。

2地域での生活では手放すものが多くある分、新しく手にすることも多くありますよ。今の生活から変わらずにいることが停滞を意味すると感じるようであれば、ぜひ2地域居住も検討してみてください。

石垣島・多良間島・粟国島|先輩移住者が案内するオーダーメイド型ツアー|3月10日まで期間限定でご案内!

この度、沖縄県は「離島・過疎地域づくりDX促進による移住定住PR等事業」により、石垣島・多良間島・粟国島を対象に、モニターツアーを開催します。

石垣島、多良間島、粟国島に移住や2地域居住を検討されている方に向けたオーダーメイド型ツアーです。

お客様のご要望に合わせてツアー内容を決め、先輩移住者がご案内いたします。
生活するにあたって心配になる、仕事・教育・住居など生活の中心となる場所を先輩移住者の話を聞きながら半日または1日で周ります。

販売期間

2024年1月19日(金)~3月10日(日)

料金

1人 100円

※飲食費・宿泊費・現地までの交通費については、参加者ご自身の負担となります。

行程・内容

本ツアーは、完全オーダーメイド制のツアーとなっております。
ご予約の際にお伺いしたご希望に沿ったプランをメールにてご案内いたします。

最少催行人数

1人

申込方法・詳細

下記のOTSアクティビティ販売ページよりお申し込みください。

問い合わせ先

離島・過疎地域DX促進企業連携体

kogushi.ico@gmail.com

事業詳細

事業名:令和5年度離島・過疎地域づくりDX促進による移住定住PR等事業
主催:沖縄県企画部 地域・離島課
受託元:離島・過疎地域DX促進企業連携体(代表者:株式会社アイボリー)
ツアー販売支援:沖縄ツーリスト株式会社

多良間島・石垣島・粟国島|先輩移住者から体験談が聞ける|2月18日オンラインワークショップ開催!

この度、沖縄県は「離島・過疎地域づくりDX促進による移住定住PR等事業」により、石垣島・多良間島・粟国島を対象に、オンラインワークショップを開催します。

多良間島・石垣島・粟国島の先輩移住者が実際にどのように移住を決断し、どのような生活を送っているかなど実体験をもとにお話していただきます。

さらに、後半には先輩移住者とお話しできる時間を設けています。
調べても載っていない情報や、抱えている不安やお悩みを聞いてみませんか?

移住を検討している方、2地域居住を検討している方、どの島に住めばいいか分からない方などご興味のある方はぜひご参加ください。

日程

2024年2月18日(日)

開催時間

多良間島 11:00~12:05(入室開始 10:50)
石垣島  13:00~14:40(入室開始 12:50)
粟国島  15:30~16:35(入室開始 15:20)

開催方法

オンライン(Zoom)にて行います。

参加方法

当日それぞれの入室開始時間になりましたら、下の「zoomに入室する」のボタンを押してご参加ください。

参加費

無料

参加のしかた

参加したい地域のボタン「参加する」を押してzoomに入室してください。
開催時間の10分前より入室することができます。

※ミュート・ビデオの停止の状態でご入室ください。

多良間島

2月18日(日)11:00より開催

石垣島

2月18日(日)13:00より開催

粟国島

2月18日(日)15:30より開催

内容

  1. 開会
  2. 沖縄県地域・離島課の紹介
  3. 自治体の紹介
  4. 先輩移住者体験談(多良間島1名、石垣島3名、粟国島1名)
  5. 質疑応答、意見交換
  6. その他企画の紹介
  7. 閉会

注意事項

本ワークショップは、録画をし、後日「おきなわ島ぐらし」にて公開いたします。
「質疑応答、意見交換」の際に、顔出し等に抵抗のある方はビデオ停止のままお話しいただくか、チャットに打ってご参加ください。また、zoomの名前が写る可能性があるので、本名などが写りたくない方などは事前に名前の変更をしてご参加ください。

事業詳細

事業名:令和5年度離島・過疎地域づくりDX促進による移住定住PR等事業
主催:沖縄県企画部 地域・離島課
受託元:離島・過疎地域DX促進企業連携体(代表者:株式会社アイボリー)

先輩移住者インタビュー【動画】:離島で自身のビジネスを展開するだけでなく、移住支援活動を通じて移住者と地域を繋ぐ 比嘉陽子さん

映画の仕事がきっかけで伊是名島に移住して16年。比嘉陽子さんは現在、海上タクシーや島暮らしガイドのほか、自身の経験を基に移住相談員としても活躍し、多くの移住希望者をサポートしています。そんな比嘉さんに、伊是名島で暮らす魅力や、移住を考える際のポイントなどをお聞きしました。

移住のきっかけ、移住するための情報収集などについてお伺いしました。

伊是名島でのすごし方、仕事、生活環境、島ぐらしのコツなどについてお伺いしました。

移住して驚いたこと、良かったこと、困ったこと、伊是名島の魅力などについてお伺いしました。

【受付終了】参加者募集中! 伊是名村職場体験・移住体験イベント 2/18~20

伊是名村は沖縄県北部の人口1300人ほどの小さな島です。
そんな伊是名島で保育士をはじめとした専門職の有資格者向けの移住体験イベントが開催されます。

伊是名村職場体験・移住体験イベントでは
伊是名島に興味のある参加者に島で働き暮らす
具体的なイメージをしていただきます。

※保育⼠免許・幼稚園教諭免許・保健師免許・栄養⼠免許のいずれかを有する方に向けたイベントです。
※滞在中の移動や宿泊費、夕朝食は村が負担します。

島の暮らしは豊かな自然に恵まれ、都会とは違った魅力があります。
不便なこともありますが、人と人との温かなつながりがあります。

本イベントは、村内で人材不足が深刻な専門職の有資格者向けイベントで、保育⼠免許・幼稚園教諭免許・保健師免許・栄養⼠免許のいずれかを有する方、⼜は取得⾒込みの方が対象です。

3日間の主なプログラム 

  • 村立保育所、県立幼稚園、保険センター、役場、学童などの職場見学・体験
  • 風光明媚な島を村公認ガイドが歴史や暮らしの話しと共にご案内
  • 個別相談の時間、参加者同士の懇親、村民との交流

まずは旅気分でもかまいません。
この機会に伊是名島を訪れてみてください。
イベントでの体験を通して、ご自身の資格を活かし、島で働き暮らす未来をイメージしてみませんか?

募集要項内容をよく読んで応募くださいね!

【伊江村】移住定住促進住宅の入居者募集が始まりました!

伊江島では、現在定住するための住宅を必要とするI・Uターン向けの 移住定住促進住宅が建設中で、3月末に完成予定です。

そこでこの度村外に住むI・Uターンの入居希望者を募集いたします。

入居予定は5月のゴールデンウイーク明け頃を予定です。 詳細はこちらのとおりです。 お問い合わせ&ご応募をお待ちしています。

先輩2地域居住者インタビュー:自然豊かな地域での暮らしで子どもと一緒に生きる力を学ぶ 花澤美架さん

千葉県出身の花澤さんに、大宜味村と本部町で子育てをしながら2地域居住する良さや大変さ、過疎地域ならではの生活の様子を伺いました。

先輩2地域居住者プロフィール

名前:花澤美架(はなざわみか)さん
職業:短大生
出身地:千葉
2地域居住開始時期:2016年
2地域居住場所:大宜味村と本部町

ーーー 今日はよろしくお願いします。花澤さんが大宜味村と本部町で2地域居住を始めた理由を教えていただけますか?

2地域居住を始めたのは、娘が小学校に入学したからです。保育園までは大宜味村に住んでいましたが、小学校に通うために本部町に家を借り、2地域での生活がスタートしました。

実は、小学校を選ぶにあたって沖縄県内の学校やオーストラリア、フィリピンといった海外の学校も視察してみたのですが、最終的には本部町の学校に進むことに決めました。少人数制の自然豊かな環境の学校で、娘のペースで通うことができました。

本部町伊豆味伝統の琉球藍染め、子ども会にて

ーーー 娘さんの入学にあたり、本部町に家を借りても大宜味村から離れず、2地域での生活を選んだのには何か理由があったのでしょうか?

実は娘が小学校に入学する以前から、大宜味村では中高生の修学旅行を受け入れるようになりました。そこで教育農家として民泊を始めたんです。生徒と一緒に伝統体験や農業体験、やんばるの自然を案内するといった内容でした。

1〜2泊と短い滞在の中で、娘もガイド役をしたり、沖縄ややんばるのこと、自分自身が経験したことを生徒たちに伝えたりしながら生徒たちと過ごしていました。そのような、心に残るたくさんの素敵な思い出が大宜味村でできたことが、理由としては大きいと思います。

ーーー 大宜味村と本部町の2地域で生活するうえで、どのように暮らし分けていましたか?

大宜味村と本部町は車で片道20分くらいの距離なので、学校がある日は本部町、休日や民泊がある日は大宜味村、というふうに分けて生活していました。

ーーー 花澤さんは千葉県出身とのことですが、そもそも沖縄に移住しようと思ったきっかけがありましたら教えてください。

もともと海が好きで、過去にもアクアインストラクターやエコツアーガイド、ドルフィンセラピーの仕事をしながら沖縄で暮らしたことはありました。本格的に生活拠点を移したきっかけは、出産と3.11東日本大震災を経験したことです。当時、実家のある千葉で子育てをしていたんですが、まだ生後まもない娘と一緒に沖縄に戻ることに決めたんです。

ーーー 改めて沖縄での生活をスタートするにあたり、どこに住むのか悩まれたと思います。生活拠点を大宜味村に選んだ決め手は何でしょうか?

大宜味村を選んだのは、やんばるの自然を存分に感じながら子育てできる地域だと思ったからです。

沖縄に戻ってきて始めの2年間は、友人宅でお世話になりながら子育てをしていました。その時に、大宜味村で同じように子育てをしていた友人宅を訪れるようになって、自然に囲まれたやんばるでの豊かな子育てに触れて心が動かされたんです。

そうして、幼少期の娘を自然あふれるやんばるの地域で育てたいと思い、大宜味村を生活の拠点に選びました。

ーーー やんばるの自然の中での子育てに魅了されたのですね。大宜味村ではどんなふうに子育てをしていましたか?

大宜味村は、農業を中心とした暮らしをしている村です。そして水が清らかでとても美味しいんですよ。自宅でもシークヮーサーや糖度が高くてスイーツのような甘さのある銀バナナ、ウコンなど季節にあった野菜を栽培していました。

娘はやんばるの自然保育園に通っていたので、私も時々、保育補助としてお手伝いさせてもらっていました。やんばるの自然そのものが良きフィールドなので、裸足になって大地とふれあったり海であおさや貝採りをしたりしました。川でウナギ採りやトレッキング、山では野草や木の実を採り、子どもたちが集めてきた薪で火を起こして調理することもありました。たくさんの自然に触れる経験をしたことで、人間の基本的な「生きる力」を身につける子育てができたと思います。

ーーー やんばるの自然と一体となって楽しんでる姿が目に浮かびます。沖縄の過疎地域で暮らすメリットとしてはどんなことがあると思いますか?

まず空気や水、食べ物が美味しいです。そして住んでる方々も温かいなと思います。都会と違って渋滞や人混みもないので、リラックスして暮らせるところもメリットですね。

また、大宜味では子どもを宝のように思ってくれていて、地域全体で子育てしてくれるような、住人の心の豊かさも感じました。

学校以外での学びの場所も多いですね。例えば、地域や動植物の名前を覚えることも学びですし、自然に触れて遊ぶことで感性も向上し、生活文化も学べます。まさに、生活のすべてが学びになるホームスクールでした。大人の私でも深い学びとなるようなことがありましたよ。

ーーー 2地域居住をしていてメリットや楽しいこともある反面、大変なこともあるかと思います。苦労を感じたことがあれば教えてください。

特に苦労を感じたことはありません。2地域となると、2つの家に住むので生活道具も2か所分を揃えなければなりませんが、幸いにも県外に引っ越しする友人からいただけたので助かりました。

確かに、掃除や庭の手入れなど2軒分管理しなければならないので最初は大変と感じますが、すぐに慣れますよ。

ーーー 休日や民泊時は大宜味村で生活されていたとのことですが、1日のサイクルを教えてもらえますか?

大宜味村では森を中心とした生活スタイルです。朝は鳥のさえずりで起きて、ゆっくりと森を眺めながらお茶を楽しんでいました。ティータイムのあとは家庭菜園の手入れをして、次に掃除を終わらせる、というような生活でした。

民泊のある日は、生徒の受け入れをしてから、やんばるの自然を満喫しに行っていました。戻ってきてからは庭で薪を焚いて、数億の星が輝いている星空を観察しながらみんなで夢を語り合うんです。この土地にいることに感謝しながら1日を過ごしていました。

ーーー 一方の本部町のほうでは、どんな1日のサイクルで過ごしていましたか?

大宜味村とはまた違って、本部町では海に触れる日々を過ごしていました。娘の通学時に、一緒に鳥や植物を観察しながら散歩して、帰ってきてから家事をしていました。

本部町は名護市まで車で10分以内なので、買い物ついでに海でシュノーケリングを楽しんだり、放課後に娘を迎えに行って、美ら海水族館や沖縄海洋公園に遊びに行ったこともあります。本部町の海はザトウクジラが子育てに訪れる海なので、10年前からクジラスイムを始めて触れ合いを楽しんでいますよ。大宜味村では森が中心、本部町では海が中心の生活サイクル、といった感じですね。

ーーー 2地域それぞれで沖縄の自然を中心とした生活をしていたのですね。実際に2地域居住を続けてきて、考え方や生活習慣など自分自身が変わったなと感じることはありますか?

子どもの成長に合わせて、2地域での生活すべてがプラスになったなと感じます。人によっては仕事や子育て、生活様式の兼ね合いで3、4地域を拠点とする選択もあると思います。ただ、その分だけ得られることもあれば、生活費や労力といった負担も同じだけかかります。何を優先するか、その時期にあった生活様式で自分や家族が納得し、最善な方法を選んで行動することが大切だと思います。
結果的に、私の場合は2地域での暮らしに落ち着きました。

ーーー 2拠点居住をして改めて感じたありがたみなどはありましたか?

心の気分転換にはものすごく良かったです。例えば、自分だけの居場所を作れたり2つの地域の方々と繋がれたりもします。それぞれの地域で、環境や人々の生活の営みなどを学ぶことができました。

ーーー 最後に2地域居住を検討している人へのメッセージをお願いします。

2地域居住は良いところもありますが、管理面での負担はもちろん増えます。それを踏まえて、自分や家族にとって、最善の暮らしのために2つの拠点が必要な場合は2地域居住も良いと思います。

私は現在、短大に進学して保育を学んでいます。勉学に集中するため、本部町に生活の拠点を絞りました。今までの経験と新たに得た資格や学びを活かして、将来は海洋を中心とした自然子ども園を作りたいなと構想中です。

最近では親の介護のために千葉県の実家に滞在することも多く、娘と一緒に千葉と沖縄を行き来しています。沖縄県内と県外の新たな2地域居住ですね。おかげで、改めてどちらの地域も素晴らしいなと感じられたので、私たち親子にとって良いチャンスになるだろうと思っています。