医療の輪

 安心して生活していく上で欠かせないのが、万一の時のサポート体制です。単身の場合はもちろん、小さな子どものいるファミリーやシニア層の移住にとって、医療サポートはチェックすべき重要課題といえるでしょう。人口10万人に対する沖縄県の医師数は、厚生労働省データ(平成26年)によると約240人で、全国平均を上回る数となっていますが、多くの島々で成り立っている沖縄県の場合、特に離島地域での医療体制がどうなっているのかについては気になるところです。

 沖縄県では医療政策の全般的な企画に関することをはじめ、県民の健康づくり、感染症、水道や食品衛生関連、加えて医薬品や難病、臓器移植関連、そして国民健康保険制度などを県保健医療部が担っています。実際に移住するときに知っておきたい沖縄県の医療体制について、保健医療部の阿部参事に詳しくお話を伺いました。

医療の輪 - インタビュー

阿部 義則さん沖縄県保健医療部
役職:参事

暮らしの安心を下支えする
沖縄県の医療サポート

沖縄県の医療体制はどのようになっているのでしょう?

  医療と言ってもひとつではなく、分けて考えたほうが良いと思います。まずは「一般的な医療」が受けられるかどうかということと、そして「専門的な医療」が受けられるかどうかということです。また「一般的な医療」の中でも、普段の医療、つまり日常的な診療と、救急医療とに分けて考えることができます。

 まず、一般的な医療で日常的に受ける診療の話からしますと、沖縄県には5つの医療圏が地域に設定されていて、それぞれに中核となる県立病院を配置しています。ここで一通り必要な医療はすべて行えるようになっています。またその他にも大きな病院として、琉球大学医学部附属病院や社会医療法人などが運営している民間の病院も多くあり、特に本島南部地域は病院の数も多くあります。

 また住民が100名以上の離島には公立の病院や診療所が1つあり、最低でも医師一人と看護師一人が配置されています。(橋でつながっている島は含まれません。)緊急の場合には、土日も診療してもらえますので、一般的な診療については心配ないと思って頂いて結構です。

 次に救急医療のお話をしますと、各医療圏の県立病院ですべて対応をしていますし、本島地域や宮古島、石垣島では、民間病院でも対応しています。小さな離島の場合は、診療所で対応できない病気や怪我もありますが、その場合はドクターヘリなどで患者を搬送しています。本島周辺離島であれば30分圏内でカバーしています。宮古・八重山周辺は海上保安庁に、北大東・南大東島は陸上自衛隊に協力していただいて患者さんを搬送しています。

一方で専門的な医療はというと、やはり東京や大阪などとは状況が違います。特定の病気に特化した医師や施設は大都市のほうが整っていることは確かです。しかしピンポイントで特定の病気の最先端医療となると難しいものの、病気の9割は総合的な診療でカバーできるとされていますし、残りの1割も本島内の県立を含む中核的な病院でほとんど対応しています。

このように小規模離島であっても最低限見てくれるホームドクターがいて、どうしてもそこで対応出来ない患者であっても緊急搬送体制がありますから、普段の暮らしにおいて医療は整っているのではないかと思います。

都会暮らしでは得られない沖縄ならでは、離島ならではの自然の豊かさなどのメリットは十分あると思いますので、そのあたりのメリットの多さを勘案してみると良いかと思います。

また治療にかかった部分の費用は、通常保険診療ですから全国一律で変わりません。その他、市町村によっては、子供の医療費がかからないケースもありますし、離島に住んでいて本島に通わなければならない場合に渡航費や宿泊費の補助が出るケースもあります。これらは県ですべて把握しているわけではないですので、移住先の市町村に直接問い合わせてみてください。

沖縄の医療体制の課題はありますか?

  基本的には全国と構造が変わらないのですが、医者不足は現状としてあります。ただしこれは全国一律で起きている問題ですから、沖縄県が特別何か他の地域と違うということは無いと思います。また最近まで、北部地域では、周産期医療体制が弱かったところもあったのですが、名護市にある県立北部病院で「地域周産期母子医療センター」の指定も受ける予定ですので、かなり状況は整ってきていると思います。

 こういった状況や、地域の医療体制は、県医師会や地域の医師会が詳しいので直接問い合わせをしてもらえるといいかと思います。保健医療部はどうしても政策的な話になってしまうので、より具体的なお話を聞きたい方は直接問い合わせをしてみるのが宜しいのではないでしょうか。

 県としても、「うちなー医療ネット」というホームページサービスを立ち上げて、県内のどこでどのようなサービスを受けられるかがわかるようにしています。こちらも併せてご参照ください。

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